高林さんの『標準 特許法』
昨年末に高林龍さんの「標準 特許法」の第5版(有斐閣)が出ました。
知財検定2級から1級合格までの間、同書(第3版)を基本書の一つとして使って以来、改版のたびに購入しています。
少し話がそれますが、ロシア語/日本語通訳者、米原万里さんの名著の一つに『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か 』があります。
通訳において、原語に忠実だがこなれていない訳文と、原語から厳密には離れるがこなれている訳文とをそれぞれ『貞淑な醜女』と『不実な美女』にたとえて永遠のテーマを論じています。
法律書に当てはめると、法解釈的には正確だが理解しづらい説明だと『貞淑な醜女』、法解釈的にやや不正確だが理解しやすい説明だと『不実な美女』になるでしょう。
高林さんの「標準特許法」はさしずめ『貞淑な美女』のように思えます。
一例として、包丁を事例にした「均等論」の説明(第2章 第2節)をぜひご一読ください。
注)この本に特許調査の話は出てきません。
以上
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