2019 セミナー受講レポート(2)
2019セミナー受講レポート(2)は、
特許庁・近畿経済産業局主催「知的財産権制度説明会(実務者向け)」
2019年11月14日(大阪)
テーマ:
①『特許協力条約(PCT)に基づく国際出願制度に関するトピックス』
講師:WIPO PCT法務・ユーザ関連部 黒川 様
②『PATENTSCOPE(特許文献の無料のグローバル・データベース)の使い方』
講師:WIPO 日本事務所 小林 様
のうち、①についてです。
①は1978年に発効し同年日本も批准した特許協力条約(PCT)の歴史と当面の予定に関するものでした。
メーカーの知財にいたとき、PCTに基づく国際出願をずいぶん利用しました。
書式に不備が無いか何度も何度も確認し、受理官庁あてにせっせとFAXで送るのです。
出願日等の手続の日付けを決める際にいわゆる発信主義(消印有効)を採っている特許法(第19条)と違い、国際出願は到達主義のため、郵送していると何日か遅くなるのでFAXで送るのです。送った後に受理官庁に電話して届いていることを確認していました。ですから国際出願と聞けば今でもFAXを思い出してしまいます。
ところが通信手段の急速かつ大幅な変化に伴い、今ではオンラインやメールでの手続きが可能となり、FAXの必要性は激減しています。そしてついに、国際事務局におけるFAXの送受信は2019年12月31日で終了するとのことです。
ここ何年か、毎年年末に同様のことをアナウンスしながら結局延長してきたらしいのですが、今度こそ本当に終了します、と講師がおっしゃっていました!
一つの時代が終わるのだなー、と感慨にふけってしまいました。
②については次回(3)でご報告します。
(2)以上